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  • peterbaumannia

遠藤郁子 ショパン=ノクターン集

更新日:2019年12月19日


side 1 1. in B-flat minor, Op.9, No.1

2. in E-flat major, Op.9, No.2 3. in B major, Op.9, No.3

4. in F-sharp major, Op.15, No.2 side 1 1. in D-flat major, Op.27, No.2 2. in B major, Op.32, No.1 3. in C minor, Op.48, No.1 4. in C-sharp minor, Op.48, No.1 Ikuko Endo ,Piano (Steinway) Recorded in10-12, June, 1968  先週、検盤のつもりで針を落として聞いていたら、いつの間にか眠ったのか、或いはトランス状態に陥っていたのか、自分は小川のせせらぎがそばに流れる草原の中に居たのです。空にはひばりが舞い歌い、草木の間をそよ風が吹き抜けるという典型的に爽やかな情景。その中をどこからかピアノの調べが流れてくるのです。自分はその音楽の元の場所をあちこち探して回ります。そして、気づくのです。自分には手も足も、そして体もないことを。

 はっとして目覚めました。レコードはA面が終わるところでした。大好きなロックを聞いていてもこんな体験はありません。自分は慌ててレコードジャケットを手に取り眺めました。遠藤郁子さん。お名前はちょっと聞いたことがあるかなという程度。しかしここで演奏している楽曲はショパンノクターン集。どの曲もどこかできいたことのあるものばかり。しかし、どの曲もこの日は新鮮に聴こえるのです。そして、ショパンの良さを生れて始めった知った気がしました。技術よりも何よりも、ショパンが目指していたのは、先ほどの自分が見たような、映像の音楽化だったのではないのか、と。だからショパンのピアノ曲は広く愛されているのか、と。「ノクターン」は夜想曲。ちょっと情景が違うじゃないかとも思いましたが、先入観や予備知識のない自分がそう感受したのだから、それでいいのだとも思いました。この年になって、新たな音楽との接し方をものにしたようで、なんだか嬉しい気分なのです。                                                  (1968年6月10~12日録音)


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