ドイツの鬼才:ヴェルナー・ヘルツォーク監督作品「アギーレ/神の怒り」(1972)のサウンドトラック盤としてリリースされた本作だが、音源は1971年には出来上がっていたとされているし、現に映画にはその音源が使われている。ポポル・ヴーというバンドのこの頃は、シンセサイザーを中心とした音楽から、アコースティックなサウンドへと移行するまさに過渡期にあたっており、その移り行くさまが聞き取れるという、そういう意味でも意味のある作品となって居る。A面ではメロトロンやシンセサイザーを駆使した心の奥を静かに醒ましてゆくような、そんなサウンドが繰り広げられる。特に“ Aguirre I ”の旋律と音色は一度聴いたら忘れがたいほどのインパクトがある。もちろん、クラウス・キンスキー主演の映画も素晴らしい。
[side A]
1 Aguirre I [Fricke]
2 Morgengruss II [Fichelscher}
3 Aguirre II [Fricke]
4 Agnus Dei [Fricke]
[side B]
1 Wo Bist Du?
2 Auf Dem Weg
3 Die Umkehr
[Personnel] Piano, Spinet – Florian Fricke
Electric Guitar, Acoustic Guitar, Percussion – Daniel Fichelscher
Vocals – Djong Yun
Arranged By – Florian Fricke
Recorded By – Popol Vuh
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